ブルース・ウィリス主演、アクション映画の巨編「ダイ・ハード」(1988年、米、130分、20世紀フォックス配給)。この作品は世界中で大ヒットし、また「巻き込まれ型」スペクタクルとして、その後のアクション映画に多大な影響を及ぼした。監督は「レッド・オクトーバーを追え!」(90年)、「プレデター」(87年)などのジョン・マクティアナン。物語はニューヨーク市警のマックレーン刑事(ブルース・ウィリス)が、クリスマス休暇で、ロサンゼルスにいる別居中の妻ホリー(ボニー・ベデリア)に会いに行くところから始まる。ホリーは34階建ての超高層ビルにある日本商社「ナカトミ」に勤務。マックレーンはクリスマスイブに、同ビルへ妻が参加しているナカトミ社長主催のパーティーを訪れる。パーティー開催中、13人のテロリストらがビルを襲う。リーダーのハンス(アラン・リックマン)はナカトミの社長に対し6億4千万jの債権証書を要求するが、社長はこれを拒否し、ハンスに射殺される。マックレーンは近くでこれを目撃し、ここから彼とテロリストらの死闘が展開していく……。 さて、この映画をストーリー上の構成にしtがって見てみよう。まず序盤の約20分間、ニューヨークからロサンゼルスへ飛行機が着陸するシーンから始まる。なかなか、すんなりとドラマへ入ることのできる導入部分だ。そこではマックレーンの飛行機嫌いや米ウエスト・コーストに対する批判、職業が刑事であることなどが分かる。またマックレーンを取り巻く状況、妻との関係や二人の子どもなど周辺状況が説明される。テロリストが事件を起こす(ビルに侵入し占拠する)中盤では、ハンスの冷酷な性格や、またナカトミビルの6億4千万jの債権証書が入った金庫をこじ開けるために雇われたコンピューター専門家のテロリストらが描かれる。一方、マックレーン刑事は一人で、ぐちをさんざんこぼしながらテロリストらに立ち向かう。それまでの、アーノルド・シュワルツネッガーやシルベスター・スタローンなどマッチョマンのヒーローとは異なり、ひどく庶民的で人間的だ。マックレーンとテロリストらの攻防では、エレベーターや排気口、巨大ビル、屋上などの場所がキーワードとなる。マックレーンは無線機でロス市警と連絡をとるが全然、らちがあかない。このあたりは、近年さんざん不祥事を起こしている日本の警察と同様やきもきさせる。しかし、パトロール中の黒人警官、パウエルと無線を通じて唯一の理解者を見出す。この映画は、ある意味でマックレーンとパウエルの友情の物語としても読み取ることができる。 警察官が現場に続々と集まり、装甲車でビルに突っ込む。しかしこれに対し、テロリストらはバズーカ砲で反撃を加える。まるでかつて日本で起きた浅間山荘事件を見ているようだ。また、人質の一人であるナカトミ商会・国際部長はハンスと取引を行う。それはテロリストらを妨害しているマックレーンを説得することだ。マックレーンが警官であり、さらに人質のホリーの夫であるという身分をテロリストらに明らかにしてしまう。この陰湿な性格はよく描かれていると思う。ラストまでの約30分間の終盤では、事件のTV報道がエスカレートする。またFBIが出動。さらにハンスがマックレーンと初めて対面する。ハンスは自分を人質の一人と称してマックレーンをだます。ただ、このシーンにはしらける。さんざん、二人は無線で会話をしておきながら、今さらという感じだ。この部分は、ストーリーテリング上、唯一の欠陥と思われる。また、マックレーンとパウエルとの″奇妙な友情″は深まり、パウエルはこれまでの身の上話を無線で繰り広げるのは面白い。圧巻なのは、やはりテロリストらが屋上に仕かけた爆弾装置が作動し、屋上にいたマックレーンがどのようにして脱出するかだ。彼は体に消火ホースを巻きつけ、ビルを飛び降りる。そして、けん銃でビルのガラスを壊し、中に侵入する。見ていて気持ちのいい迫力のあるシーンだ。彼はいつもぼやく。「なんでこんな目に遭うんだ」と。 無事助かったマックレーンと人質らのラストシーンではクリスマスイブの夜、巨大ビルの地上に空から債権証書が雪のように降りしきる。これは日本企業の資本を象徴しているかのように見える。TV局の男性レポーターがホリーにコメントを求める。これに対し、ホリーは同男性に一発パンチをくらわせる。見ていて胸がすくシーンで、マスコミ批判の意味をこめたものであり爽快(そうかい)だ。エンドロールのなか、一大スペクタクルが終わったあと軽快に流れる「LET IT SNOW!〜」は心地よい。なお、キャスティングだが、資料によると、当初マックレーン役にリチャード・ギアやアル・パチーノ、クリント・イーストウッドの3人があがっており、これら3人が断ったためにブルース・ウィリスにこの役が回ってきたらしい。「ダイ・ハード(なかなか死なないの意)」を10数年ぶりに見直してさまざまな発見があった。最近のアクション映画では、マイケル・ベイ監督の「アイランド」(05年)や「バッドボーイズ2バッド」(03年)などのように「ダイ・ハード」よりスケールの大きい作品が発表されている。しかし、この映画は革新的であり、総合的に見てアクション映画史に残る名作であることに違いはない。 [5段階評価]……☆☆☆☆ ダイ・ハード
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ダイ・ハード
ダイ・ハード1988年 アメリカ監督:ジョン・マクティアナン出演:ブルース・ウィリス , ボニー・ベデリア , レジナルド・ベルジョンソンStoryクリスマス・イブの夜、LAのハイテクビルを最新兵器で武装した謎のテロリスト集団が襲った!彼らの要求を拒ん... ...続きを見る |
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12月25日はクリスマス! ...続きを見る |
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これまで何度もTVで放映されていたのに、なぜかあまり記憶に残っていなかった…。 DVDが安売りされていたので、衝動買い。 ...続きを見る |
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Moto's Cinema Blog 2006/03/12 03:32 |
ダイ・ハード
1988年 監督 ジョン・マクティアナン 出演 ブールス・ウィリス(ジョン・マクレーン) アラン・リックマン(ハンス・グルーバー) ボニー・ベテリア(ホリー・ジェネロ・マクレーン) レジナルド・ベルジョンソン(アル・パウエル巡査) クリスマスに、別居.. ...続きを見る |
モルダーの独り言 2006/04/07 17:46 |
ダイ・ハード
公開された時はあまり興味なくて たまたまテレビで観ました。 これが面白い! 巷ではちょうど続編の『ダイ・ハード2』が公開されていて 翌日、早速観に行ったくらいです。 ...続きを見る |
映画、言いたい放題! 2006/04/15 02:07 |
ダイ・ハード
ダイハードの1作目。 ...続きを見る |
気がつけば映画日和 2007/01/11 15:33 |
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『ダイハード4.0』劇場で観て来ましたよぉ(′∀`)感想はというとスゴ〜クおもしろかったですよ!!!最近観た映画の中で一番おもしろかったです!マジにかなりの睡眠不足のまま行ったので、途中で寝てしまうかもと、予想していたのだが2時間あっ... ...続きを見る |
映画DVD鑑賞、ラベルも作っちゃおう! 2007/07/26 23:57 |
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コチラの「ダイ・ハード」は、今年6月に公開された「ダイ・ハード4.0」で健在ぶりを見せつけてくれたジョン・マクレーン刑事(ブルース・ウィリス)の奮闘を描いた大ヒット・シリーズの第1弾となるアクション映画です。 監督は、「トーマス・クラウン・アフェアー」、... ...続きを見る |
☆彡映画鑑賞日記☆彡 2007/11/14 21:17 |
<ダイ・ハード>
1988年 アメリカ 132分 原題 Die Hard 監督 ジョン・マクティアナン 原作 ロデリック・ソープ 脚本 ジェブ・スチュアート スティーヴン・E・デ・スーザ 撮影 ヤン・デ・ボン 音楽 マイケル・ケイメン SFX リチャード・エドランド 出演 ブルース・ウィリス レジナルド・ヴェルジョンソン ボニー・ベデリア アラン・リックマン アレクサンダー・ゴドノフ ウィリアム・アサートン ジェームズ繁田 ...続きを見る |
楽蜻庵別館 2007/12/27 10:58 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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TBありがとうございました。この映画は本当革新的であり、アクション映画史に残る名作ですね。同感です。 |
成功者への道 2006/03/10 20:42 |
成功者への道さん、TB&コメントありがとうございます。 |
D.ギルモア 2006/03/10 23:49 |
早速遊びに来ましたよ〜!! |
ちゃーはん 2006/03/12 18:08 |
やあチャーちゃん、おひさ!!早速来てもらって感謝・感激です。 |
D.ギルモア 2006/03/12 20:32 |
追伸、チャーちゃんへ。それとアクセスの仕方として、ヤフーやGoogleなどの検索で、「シネマ・ワンダーランド」とインプットしたらアクセスできるんで、よろしくね!! |
D.ギルモア 2006/03/12 23:57 |
こんにちは、TBありがとうございます! |
poitdpo 2006/03/13 11:19 |
poitdpoさん、よーこそ「シネマ・ワンダーランド」の世界にお越しいただき、ありがとうございます。さらにぼくの記事を「とても理性的で、読みやすいですね」との評価をいただき、めっちゃうれしいです。 |
D.ギルモア 2006/03/13 20:48 |
お返事ありがとうございます。こちらにもTB貼らせて頂きました。 |
pointdpo 2006/03/14 20:16 |
pointdpoさん、再訪ありがとうございます。 |
D.ギルモア 2006/03/14 22:53 |
『お気に入り』機能は事情があって使えないんだけど“ヤフー検索”でアクセスできたのでこれからはちょこちょこ覗きにきますね! |
ちゃーはん 2006/03/17 05:26 |
やあ、チャーちゃん、こんばんは。ヤフー検索でアクセスできるようになってよかったね。 |
D.ギルモア 2006/03/17 23:19 |
クイーンさんはCMやドラマなどで流れた有名な曲しかわからないです。 |
ちゃーはん 2006/03/18 00:35 |
やあ、チャーちゃん、こんばんは。 |
D.ギルモア 2006/03/18 22:44 |
そうですよねぇ〜。 |
miyu 2007/11/14 22:58 |
>みゆぽん、こんばんはっす。 |
D.ギルモア 2007/11/15 00:10 |
ギルモアさんの分析で、なんで自分が子の映画を好きなのか解ったような気がしました。 リチャード・ギアやアル・パチーノ、クリント・イーストウッドのマックレーン役なんて考えられません。 ビッグスターたちがこの役を断ってくれてホントに良かったです。 |
みのり 2007/12/27 10:57 |
>みのりさん、たしかにブルース・ウイリスの代わりにリチャード・ギアとか、アル・パチーノだったら、名作のこの映画の雰囲気はよく出なかったかも知れませんね。 |
D.ギルモア 2007/12/27 23:26 |
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