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help リーダーに追加 RSS 「ガントレット」

<<   作成日時 : 2006/05/13 01:51   >>

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画像アクション映画の王道をいく刑事ものの作品、クリント・イーストウッド監督・主演の「ガントレット」(1977年、米、115分、ワーナー映画配給)。血わき肉おどるストーリー性もさることながら、アクション映画としての見せ場を5カ所も用意しており、「ダイ・ハード」(88年、米)と同様、アクション映画史に残る不朽の名作であることに間違いない。イーストウッド映画のなかでは個人的に最も好きな作品だ。

物語はフェニックス警察署の刑事、ベン・ショックリー(C.イーストウッド)が新任の同署長官ブレイクロック(ウイリアム・プリンス)から、ギャングである被告の裁判での証人の護送を依頼される。ショックリーはラスベガスにおもむき、同証人のコールガールであるマリー(ソンドラ・ロック)を移送しようとするのだが……。

冒頭、かなりセンスのあるアート・ペッパーのJAZZ音楽をバックに、都市の俯瞰(ふかん)シーンから始まる。そして、一晩飲み明かしたベン刑事が酒場から出てくる。このシーンは、たまらなくいい。主人公の性格の一つの描写だ。出勤したフェニックス署で、ブレイクロック長官と初めて対面する。また同僚のジョゼフソン(パット・ヒングル)が、ベンの世話を焼く。酒の臭い消しのスプレーをベンの口にかけてあげる。長官はラスベガス署に拘置されている裁判の証人であるマリーをフェニックスまで護送するように命令する。

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ラスベガス署で、マリーはベンに対し、「奴らはあんたと私を殺す」と謎めいたことを言う。さらに「私の命が助かれば、賭け率50倍の配当になる」とも。マリーをベガス空港まで護送中、途中に用意された車が爆破される。第一の仕かけである。さらにマリーとベンの二人が逃げ込んだマリーの自宅で、何のためかパトカー約10台と50人の警官に包囲される。一斉射撃にあい、一戸建ての建物がハチの巣状となり、崩壊していくさまは第二の仕かけで、かなりの迫力あるシーンだ。

やがて、ベンは近くのGSでパトカーを襲い、アリゾナ州の州境まで二人を連れて行くよう指示。この車内でのマリーと警官のやりとりが面白い。警官は商売女とののしり、一方マリーは警察が、かなり賄賂を受けるなどのどうしようもない面を指摘する。この映画の脚本家は、まるでコールガールも警察も同一線上の職業であると主張しているみたいだ。

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州境に来ると、5台のパトカーが待ち伏せしていて、またもや、第三の仕かけである一斉射撃を開始する。一夜明け、なんとか難を逃れ二人は話しあうなかで、二人を狙っているのが長官であることが分かる。やがて、二人は周辺にいたヒッピーらを脅し、バイクで逃走する。この場面はスチル写真にもあるように、かなり格好よすぎる。そして第四の仕かけ、バイクで逃走中の二人を突然、長官から仕向けられヘリが襲う。10分近くのバイクに対するヘリのチェイスシーンは、ハラハラドキドキさせられ、迫力満点だ。

そして、二人はバイクを捨てて、材木用の運搬列車へと乗り込む。すると、ベンが痛めつけた男女三人のヒッピーが同乗している。ベンは重傷を負い、かなりのピンチにおちいるが、マリーの機転でこれを脱出する。二人は傷を負いながらも何とかホテルへと避難する。ベンは、ルームサービスでステーキとフライドチキン、ワインを注文。さらにマリーのための花束も。二人はそれぞれのこれまでの人生を語る。引き続き、ベンは長官に対して鼻を明かしてやることを決意。マリーから「一体、あなたは何のためにやるの?」と聞かれ、ベンは「おれのためにやるんだ」と答える。ここに、一種「男の美学」といったものが感じ取れる。

画像やがて、ベンはフェニックス行きのバスジャックを行い、鉄板などで武装し、フェニックス市庁舎へと向かう。途中車内でベンが、「妻や子どもに囲まれた平穏な家庭生活を送るのが夢だ」と語るセリフが印象的だ。市内に入り、またもや第五の仕かけである約100人の警官から一斉射撃を受ける。道路両脇やビルの屋上などから。まるで、「真昼の決闘」のように一匹狼が、敵陣に乗り込むといった米国の伝統的な西部劇を見ているようだ。

バスはハチの巣状にされ、崩壊寸前ながらも、やっと市庁舎前にたどり着く。バスから降りたベンとマリー。数多くの警官が二人を取り囲む。これを見て慌てふためいた長官はベンを殺害しようとするが、マリーが長官に対して発砲する。やがて、目的を果たした二人は傷を負いながら現場を引き上げていく。アート・ペッパーの音楽がながれるなか、都市の俯瞰シーンでエンド・クレジットを迎える……。

この映画は、これまで10回以上も見ている。何回見ても飽きることはない。理屈ぬきで楽しめる作品だ。一種のハードボイルドの要素もあり、また伝統的な西部劇に裏づけされたコンセプトが根底にあるようだ。さらには、警察組織という権力悪と直接対決するのが痛快だ。

[5段階評価]……☆☆☆

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タイトル (本文) ブログ名/日時
#199 ガントレット
製作:ロバート・デリー 監督:クリント・イーストウッド 脚本:マイケル・バトラー 、デニス・シュレアック 出演者:クリント・イーストウッド 、ソンドラ・ロック 、パット・ヒングル 、ウイリアム・プリンス 1977年 アメリカ ...続きを見る
風に吹かれて-Blowin' in th...
2006/05/14 02:29
今夜は映画評論(39)―『ガントレット』
私が敬愛する俳優の一人、それがクリント・イーストウッドである。その愛着は以前のエントリでも書き記した。今回、たまたまBSでやっていたので『ガントレット』を再び見返してみた。 ...続きを見る
Tagebuch(たーげぶーふ)
2006/05/14 23:47
ガントレット
いやぁ〜痛快痛快。さすがイーストウッド。あんたじゃなきゃ成り立たない作品だわ。まぁ山田康雄版の吹き替えで観たので、それだけでプラス5点という感じですけどね。やっぱり、ニヒルで苦虫を噛み潰した表情には山田康雄の声が合いますわ。 ...続きを見る
しーの映画たわごと
2008/11/21 23:29

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
この映画は、すごい迫力でしたね。
ラストシーンのバスが蜂の巣になっていく姿に息を飲んでしまいました。
それまでにあった仕掛けが吹っ飛んでしまうくらいの迫力にびっくり(^^;
やっぱり若い時のイーストウッドはカッコイイです。いや、いまもいぶし銀って感じだけど(笑)
chibisaru
2006/05/14 02:40
chibisaruさん、TB&コメントありがとうございます。

たしかに、この映画のラストシーンのバスが一斉射撃を受け、ハチの巣状になる場面は、相当迫力がありましたよね。絶対に忘れられないシーンですね。

イーストウッドの映画は、「ガントレット」や「ダーティー・ハリー」などのような派手なアクションものが、真骨頂だと思うのですが、近年少し深刻なものをつくるようになってきました。
D.ギルモア
2006/05/14 13:31

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