「ティファニーで朝食を」や、「冷血」などの小説で知られる米国作家トゥルーマン・カポーティの半生を描いた「カポーティ」(2005年、米、ベネット・ミラー監督、114分)。徹底したリアリズムで描いたこの作品は、今日的にどのような意味があるのか。カポーティを演じたフィリップ・シーモア・ホフマンは、その独特な同性愛的演技により、同年のアカデミー主演男優賞を受賞した。物語は1959年11月15日、米国カンザス州で、クラッター一家の4人が惨殺された。翌日、ニューヨークでこの事件を知ったカポーティは、これをノンフィクション・ノベルの題材にしようと決めた。秘書役で女流作家のネルを連れて現場に向かった。現地は残酷な事件に混乱していたが、やがて2人の青年が被疑者として逮捕された。カポーティは事件の真実に迫ろうと、拘留中の2人に近づいていくのだが……。 前半の部分で、カポーティが惨殺された4人の死体を遺体置き場で見るシーンが印象的だ。彼は「恐ろしいものを見るとほっとする。普通の生活ができない」と言う。まさに彼の異常な性格を表している。1960年、カポーティは2人の犯人逮捕の様子を見守る。そして、犯人の1人ペリーと接近する。「彼らの話を聞くために、ぜひ彼らに生きてほしい」と言う。やがて彼は、ペリーに離乳食を与えたり、水を飲ませたりして、何とかペリーを生かせようとする。 やがて、ペリーらの控訴が棄却され、ペリーはカポーティに一通の死刑への覚悟を決めた手紙を送る……。カポーティは、ニューヨークで新作の朗読会を催す。このシーンは、映像的にまた内容的に見ても素晴らしい。彼は聴衆に呼びかける。「この本はすべてを変える」と。カポーティは、ネル原作の映画「アラバマ物語」の試写会に行く。彼が同映画をこきおろすのは興味深い。そして、このシークエンスで流れるジョン・コルトレーンのバラッドは、かなりの効果をあげているように思える。 ラスト近く、ペリーがカポーティに宛てた手紙はエモーショナルだ。ペリーの死刑の間際で、カポーティはこれまで自分自身ができる限りしてきたことと、現実とのジレンマに思い悩む。さらに、ペリーへの執行シーンは陰惨だ。トゥルーマンは後悔する。「立ち直れない。彼らを救うために何もできなかった」。 1984年、カポーティはアルコール依存症のため死去した。清楚なクラシック音楽がそれを抒情的に高める…。この映画は徹底したリアリズムで描いているのだが、それが必ずしも成功しているとは思えない。 [5段階評価]……☆☆☆ カポーティ コレクターズ・エディション
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『カポーティ』
恵比寿ガーデンシネマにて『カポーティ』(CAPOTE)鑑賞。『冷血』を執筆中のカポーティが、それを生み出すのに、何を得て何をなくしたのか。淡々と描かれる抑えた映像が、カポーティの苦悩と恍惚を、静かに激しく訴えかけてきます。1960年代のアメリカ、その時代、文壇世界.. ...続きを見る |
試写会帰りに 2007/04/01 20:32 |
カポーティ
「カポーティ」 2006年 米 ...続きを見る |
とんとん亭 2007/04/01 21:12 |
『カポーティ』
『カポーティ』公式サイト ...続きを見る |
Rabiovsky計画 2007/04/01 21:40 |
★「カポーティ」
この作品で2005年度のオスカー主演男優賞を取った、フィリップ・シーモア・ホフマン。 名前が長いので、略してP・S・Hとしておこう。 受賞するとは思ってなかったのか、だいぶ経ってからの公開。 この種の映画は、受賞でもしなかったら劇場未公開になってたかもね。 ...続きを見る |
ひらりん的映画ブログ 2007/04/01 23:42 |
カポーティ (2005) CAPOTE 114分
アカデミー最優秀主演男優賞は納得でした。 ...続きを見る |
極私的映画論+α 2007/04/02 07:49 |
カポーティ
ノンフィクション小説という新たなジャンルを切り開いた、アメリカの小説家トルーマン・カポーティが、『冷血』を書き上げるまでの揺れ動く心理状態に切り込んだ作品。 ...続きを見る |
UkiUkiれいんぼーデイ 2007/04/02 09:00 |
カポーティ (Capote)
監督 ベネット・ミラー 主演 フィリップ・シーモア・ホフマン 2005年 アメリカ映画 114分 ドラマ 採点★★★★ 非常に単純な生き物なので、誰かが自分の事を好きでいてくれているってだけで勇気やら自信やらなにやらかにやらモロモロが倍増する私。その反面、いったん誰かを.. ...続きを見る |
Subterranean サブタレイニア... 2007/04/02 12:09 |
「カポーティ」 冷たい情熱
フィリップ・シーモア・ホフマン(略してPSH)が アカデミー賞主演男優賞を獲得した映画。 事前に「冷血」も読んで準備はオッケー。 (感想はコチラ) ...続きを見る |
目の中のリンゴ 2007/04/02 20:50 |
観てから読むか「カポーティ」
公開を心待ちにしていた「カポーティ」を観に行ってきました。 映画館は満員御礼の大混雑でした。 ...続きを見る |
毎日が映画記念日 2007/04/02 21:56 |
『カポーティ』
何よりも君の死を恐れ、誰よりも君の死を望む。 ■監督 ベネット・ミラー■原作 ジェラルド・クラーク■脚本 ダン・ファターマン■キャスト フィリップ・シーモア・ホフマン、キャサリン・キーナー、クリス・クーパー□オフィシャルサイト 『カポーティ』 1959年11月15日。 カンザス州ホルカムでクラッター家の家族4人が、惨殺死体で発見される。 翌日、NYで事件のニュース記事を見た作家トルーマン・カポーティ(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、これを次の小説の題材にし... ...続きを見る |
京の昼寝〜♪ 2007/04/02 23:50 |
ベネット・ミラー「カポーティ」
「カポーティ」オフィシャルサイト ...続きを見る |
Mani_Mani 2007/04/04 02:11 |
映画〜カポーティ
「カポーティ」公式サイト映画の日、2本目はコレ。2006年アカデミー賞主演男優賞受賞(フィリップ・シーモア・ホフマン)作品。1959年11月15日。カンザス州ホルカムでクラッター家の家族4人が、惨殺死体で発見される。事件に目をつけた作家トルーマン・カポーティ(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、この事件を題材に小説を書くことを思いつく。幼馴染みで彼の良き理解者の女流作家ネル・ハーパー・リー(キャサリン・キーナー)を伴い、すぐさま現地へ向かう。小さな田舎町は前例のない残酷な事件に動揺していたが、... ...続きを見る |
きららのきらきら生活 2007/04/04 06:28 |
カポーティ
Capote ...続きを見る |
knockin' on heaven's... 2007/04/04 22:45 |
カポーティ
途中ちょっとだけウトウトしてしまいましたが、94%は覚えていますよ! ...続きを見る |
ネタバレ映画館 2007/04/04 23:44 |
カポーティ:「冷血」になりきれなかった人間の苦悩
★監督:ベネット・ミラー(2005年 アメリカ作品) 京都シネマにて鑑賞。 ★あらすじ(Yahoo!... ...続きを見る |
犬儒学派的牧歌 2007/04/05 00:08 |
物書きの業、俳優の技〜『カポーティ』
ノンフィクション・ノヴェルの金字塔、トルーマン・カポーティの『冷血』。 『ティファニーで朝食を』で一躍時代の寵児となり、社交界に君臨していた彼が、 いかにして後世に名を留める代表作『冷血』を書き得たのか。人& ...続きを見る |
真紅のthinkingdays 2007/04/06 01:16 |
カポーティ−(映画:2007年43本目)−
監督:ベネット・ミラー 出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、キャサリン・キーナー、クリフトン・コリンズ・Jr、クリス・クーパー ...続きを見る |
デコ親父はいつも減量中 2007/04/07 18:54 |
カーポティ 〜 冷血
「アラバマ物語」はけっこう適当に書かれたんだよ。 「冷血」はこうして書かれたんだよ。 ....って映画(違) ...続きを見る |
ぁの、アレ!床屋のぐるぐる回ってるヤツ! 2007/04/25 13:47 |
賞賛を得る為には、あまりにも大きすぎた代償。『カポーティ』
作家トルーマン・カポーティが、ノンフィクション小説の名作「冷血」を書き上げるまでを描いた作品です。 ...続きを見る |
水曜日のシネマ日記 2007/04/28 06:48 |
『カポーティ』’05・米
あらすじ農家の一家4人が惨殺された事件に目をつけたカポーティ(フィリップ・シーモア・ホフマン)はこの事件を題材に雑誌の記事を書くことを思いつく。ザ・ニューヨーカーの編集者ウィリアム・ショーン(ボブ・バラバン)に話を持ちかけたカポーティは事件のあったカン... ...続きを見る |
虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映... 2007/07/03 20:11 |
カポーティ
『何よりも君の死を恐れ、 誰よりも君の死を望む。』 コチラの「カポーティ」は、演技派俳優として知られるフィリップ・シーモア・ホフマンが、初めて製作総指揮と主演を務め、アカデミー賞をはじめとする主要映画賞の主演男優賞を受賞した映画なんですが、9/30に公.... ...続きを見る |
☆彡映画鑑賞日記☆彡 2007/10/04 00:06 |
<カポーティ>
2005年 アメリカ 115分 原題 Capote 監督 ベネット・ミラー 原作 ジェラルド・クラーク 脚本 ダン・フッターマン 撮影 アダム・キメル 音楽 マイケル・ダナ 出演 フィリップ・シーモア・ホフマン キャサリン・キーナー クリフトン・コリンズ・ジュニア クリス・クーパー ブルース・グリーンウッド ボブ・バラバン ...続きを見る |
楽蜻庵別館 2007/12/28 18:01 |
カポーティ
フィリップ・シーモア・ホフマンがオスカーに輝いた作品なので鑑賞してみました。彼の出演作は結構観てるんですけどね。やっぱり、M:I:3の白ブタがイメージから離れられません。 ...続きを見る |
しーの映画たわごと 2008/05/04 22:41 |
カポーティ(ネタバレあり)
「この作品を絶対に見逃すわけには行かない!!」 と思ってたので、時間をやりくりして今日観に行って来ました。 ...続きを見る |
エミの気紛れ日記 2008/10/18 23:45 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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TBありがとうございました。 |
kino 2007/04/02 20:51 |
kinoさん、よーこそ、シネワンの世界へいらっしゃいませ!! |
D.ギルモア 2007/04/02 22:28 |
トラバ・コメントどうもでーーす。 |
ひらりん 2007/04/03 01:37 |
いつも、当ブログへのご協力、感謝しています。 |
D.ギルモア 2007/04/04 00:26 |
そっかぁ〜、リアル過ぎて伝わりにくかったんでしょうか。 |
miyu 2007/10/04 23:42 |
>みゆちゃん、こんばんは。 |
D.ギルモア 2007/10/05 00:29 |
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