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help リーダーに追加 RSS 「イタリア的、恋愛マニュアル」

<<   作成日時 : 2008/09/15 16:37   >>

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画像イタリアの若者から熟年まで4組のカップルを通して、恋や危機、浮気、別離を題材に描いたオムニバス・ラブコメディ「イタリア的、恋愛マニュアル」(原題=恋愛マニュアル、2005年、伊、118分、ジョヴァンニ・ヴェロネージ監督)。本作は4編のオムニバスで別々の話だが、それぞれ最後と冒頭でつながっており、巧みにリンクしている。イタリア映画だけのことはあり、音楽やファッション、インテリア、バイクなど、お洒落なものが数多く登場する。ドラマに深みはないが、リラックスして楽しめるイタリアン・ラブコメの小品だ。

伊映画を見るのは何年ぶりのことだろうか。たしか「海の上のピアニスト」「ライフ・イズ・ビューティフル」以来のことであろう。かつて伊映画ばかり見ていた時期があった。ヴィスコンティをはじめ、アントニオーニ、フェリーニ、パゾリーニなどの作品が中心だった。特に終戦直後の貧しい伊社会を描いたデ・シーカのイタリアン・ネオレアリズモ(新写実主義)の代表作「自転車泥棒」(1948年)が強烈に印象に残っている。あと、フランスを中心に起きたヌーヴェル・ヴァーグ運動に呼応して次々とイタリアで制作された60〜70年代のヴィスコンティらの映画史に残る数々の名作も忘れることはできない。

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さて、本作だが第1話「めぐり逢って」は、若く健康なのに失業中の青年トンマーゾ(シルヴィオ・ムッチーノ)がある日、偶然出会った若くて美しい女性ジュリア(ジャスミン・トリンカ)に一目惚れする。トンマーゾは果敢にジュリアにアタックし、最初、彼女の態度はつれなかったが、それを乗り越えて、ついには結婚にゴールインするまでの過程を描く。本編の黒猫をはじめ、各編で犬などの動物を登場させている。また、トンマーゾの同居人である友人がカメラ目線で観客に語りかけるシーン(他編でも)があるが、何ともオールドファッションな手法で懐かしい。最初、ジュリアはトンマーゾを毛嫌いし、うその電話番号を彼に教えるのだが、このくだりは現実的に起こりえる話だ。

ジュリアはトンマーゾに元彼とデートしたことを隠し、うそをつく。現場を確認したトンマーゾは怒りを爆発させ、「ただ寂しいだけで、元彼とつき合ったなら、君も他の女の子と同じだ。前進よりも後退を選んだ」という。なかなかいいセリフだと思う…。初デートの日、金がなく、トンマーゾは姉のレストランをデートの場所に選び、彼女に姉であることを隠していたが、それがばれてしまうのがけっさくだ。本編では、若い男女の心理のやりとり、機微がよく表われていると思う。マニュアルによると、恋愛は積極果敢に攻めればおとせるということなのだろうか。

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第4話「棄てられて」では、妻に逃げられた小児科医ゴッフレード(カルロ・ヴェルドーネ)がある日、書店でベストセラーのオーディオ・ブック「恋愛マニュアル」を見つけ購入し、その教えを実践する。しかし、うまくいかず妻との破局を迎える。失意のどん底にいた彼は海岸に行き、そこで美しい女性と出会い、新たな恋愛が始まる…といった内容だ。本編は完全にコメディに徹しているといってもいい。まず、妻の電話番号を間違え、留守電に復縁を迫る話を吹き込むが、その相手が何と変な中年男であったというのは大笑いする。また、「恋愛マニュアル」を聞きながら、食事をしていると、テープから「決して1人でテイクアウトのピザを食べるような行為をしてはいけません」との文句が流れ、同行為をしていたゴッフレードが唖然とするのが気の利いたギャグである。

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さらに、彼が寂しくなって同級生の女性にレストランでアポイントメントをとるが、イメージしていたのと非常に異なる女性が現れ、大慌てするなど、まるでドタバタ喜劇の世界である。

極めつけは、彼の小児科医院に勤務する看護師とのベッドシーンだ。マニュアルの「禁欲するな」の教えにより、彼女のアパートを訪れ、体を求める。彼女の体を上から下へと抱きしめながら、近くにあった木に気づかず、「防臭木の臭いがする」という。すると、彼女は「黙って!」という。このあたりのギャグは秀逸だ。

さらに、ベッドで行為に及ぼうとすると、急きょ、出張中だった彼女の夫が帰宅する。慌てふためくゴッフレードはベッドの下に身を隠す。そして高層アパートの屋外に出る破目となる。この辺はストーリーとして昔からの定番であり、新鮮味はないのだが、すこぶる面白く楽しめる…。傷心のゴッフレードは癒しを求めるため海岸へ行くが、同地の夕暮れの景色がとても美しい。そこで美しい女性と出会い、エンドロールを迎える。まるで、男女の関係は、別れと出会いを際限なく繰り返す、といっているようだ…。

このほか、本作では第2話「すれ違って」で、倦怠期を迎えた中年夫婦の危機を、第3話「よそ見して」では、夫の浮気現場を現認した婦人警官の話をそれぞれ描いている。

[5段階評価]……☆☆★

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タイトル (本文) ブログ名/日時
『イタリア的、恋愛マニュアル』
(原題:Manuale d'Amore) ...続きを見る
ラムの大通り
2008/09/15 22:19
イタリア的、恋愛マニュアル
イタリア的、恋愛マニュアル’05:イタリア ...続きを見る
C'est Joli
2008/09/15 22:25
『イタリア的、恋愛マニュアル』'05・伊
あらすじ「めぐり逢って」一目惚れしたプー太郎のストーカーまがいの恋愛「すれ違って」倦怠期の破局寸前の夫婦の物語「よそ見して」婦人警官が、夫に浮気された腹いせに交通違反を取り締まりまくる「棄てられて」妻に逃げられた小児科医が、ベストセラーの恋愛マニュアル... ...続きを見る
虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映...
2008/09/15 22:48
イタリア的、恋愛マニュアル/シルヴィオ・ムッチーノ
イタリア製の恋愛映画って派手さはないけどグっと心に染みてくる感じがとても心地良いんですよね。やっぱりイタリア人ってロマンチストが多いのかな?この映画も劇場予告編のハートウォーマーな雰囲気にはかなりそそられちゃいました。イタリアの街をコンセプトにしている商.... ...続きを見る
カノンな日々
2008/09/15 22:54
イタリア的、恋愛マニュアル
イタリア的、恋愛マニュアル恋愛の国イタリアらしいテイストの4話オムニバスで、老若男女に勧めたい。テーマは、出会い、倦怠、浮気、別れで、4話は少しずつつながりがある。どれもユーモラスでテンポがいいが、笑いとアイロニーを持つ総集的な第4話が特に上手い。所々で.... ...続きを見る
映画通信シネマッシモ☆プロの映画ライター...
2008/09/15 23:30
映画 「イタリア的、恋愛マニュアル」
 久しぶりに笑える映画。オムニバス形式で四つの物語をつなげているが、その流れがスムースで違和感が少ない。若者の恋が一つだけというのはさびしいが、底抜けに明るい。大人の恋物語はちょぴり塩辛い。恋は規則や秩序を嫌うから標準的なマニュアルなんて存在しない。  ベッドで待ち受けているダルビッシュ君の裸体を堂々と表紙に掲げて、いま女性誌が&quot;HOW TO SEX&quot;の特集を出している。昔男性誌のグラビアに載ったマリリン・モンローを思い出したが、そのものずばりのSEXよりも語って楽しいのは... ...続きを見る
After the Pleistocen...
2008/09/15 23:32
「イタリア的、恋愛マニュアル」 MANUALE D'AMORE
産地産消じゃないけれど、イタリアにある程度住んでいて、イタリアで見たらさぞ面白いだろうなと思わせるロマンチック・コメディ作品。 ...続きを見る
俺の明日はどっちだ
2008/09/16 00:25
「イタリア的、恋愛マニュアル」
 2005年/イタリア  監督/ジョヴァンニ・ヴェロネージ  出演/シルヴィオ・ムッチーノ      ジャスミン・トリンカ ...続きを見る
It's a wonderful cin...
2008/09/16 00:56
『イタリア的、恋愛マニュアル』 (2005) / イタリア
監督・脚本:ジョヴァンニ・ヴェロネージ出演:シルヴィオ・ムッチーノ、ジャスミン・トリンカ、マルゲリータ・プイ、ディーノ・アッブレーシャ鑑賞劇場 : CINECITTA'公式サイトはこちら。<Story>「めぐり逢って」偶然出会ったジュリアに一目惚れしたトンマーゾ... ...続きを見る
NiceOne!!
2008/09/16 00:57
★「イタリア的、恋愛マニュアル」
三連休なので、日曜深夜もナイトショウ開催の各シネコン。 昨夜の「ハリポタ」から、「なまか」繋がりで「西遊記」を見ようかと思ったが・・・ 早めに上映終了しそうなこちらの作品を先に見ることに。 ...続きを見る
★☆ひらりん的映画ブログ☆★
2008/09/16 03:23
イタリア的、恋愛マニュアル(映画館)
恋をしましょう! それは人生を楽しむレシピです。 ...続きを見る
ひるめし。
2008/09/16 10:06
イタリア的、恋愛マニュアル
タイトルに“イタリア”なんて入ってると、とりあえず観たくなるイタリア好きな性分で、『イタリア的、恋愛マニュアル』に飛びついて観てきました。 ★★★★ ...続きを見る
そーれりぽーと
2008/09/16 14:03
イタリア的、恋愛マニュアル
恋をしましょう! それは人生を楽しむレシピです。 世代も立場も違う4組のカップルが、どこかで絶妙に絡み合う。地球上でもっとも恋愛に熟知しているはずの彼らが、一所懸命相手に立ち向かい、悩み、愛を獲得していく…。「めぐり逢って」=《トンマーゾ&ジュリア》仕.... ...続きを見る
パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ
2008/09/16 17:48
「イタリア的、恋愛マニュアル」
タイトルに“イタリア的”とついていたため、てっきり続編の別映画か?なんて妙に勘違いして観に行ったら、イタリア映画祭(2006年度)で観たものと同じ映画...余りにも忙しくって頭が回ってないのか?ボケがきたのか? で...「恋愛マニュアル/2005」 上レビューを読むと大笑いして、大満足している。 おまけに公開されたら又観てみたいなんて事も書いてある。 だが、しかし二度目はさほど大笑いはしなかった。 こういった作品て観るのは一回に限るなと思った。 イタリア映画祭(2007年度)で観た「... ...続きを見る
ヨーロッパ映画を観よう!
2008/09/16 20:13
イタリア的恋愛マニュアルとは?
イタリア的恋愛マニュアルだなんて、どんなすごい マニュアル見せてくれるのかしらと思ってた。 でもそういうものではなかった。 ...続きを見る
シネマと!
2008/09/16 20:18
イタリア的、恋愛マニュアル
2005年 118分 監督 ジョバンニ・ベロネージ 出演者 カルロ・ベルドーネ、シルビオ・ムッチーノ、ルチャーナ・リッティツェット ...続きを見る
ビデオ鑑賞日記
2008/09/17 00:06
人は愛の動脈を潜る
195「イタリア的、恋愛マニュアル」(イタリア)  仕事もなく、彼女もおらず、運に見放されたトンマーゾは、偶然出会ったジュリアに一目惚れ。猛烈なアタックを開始する。  倦怠期を迎え、情熱も失ったバルバラとマルコの夫婦。妻のバルバラは二人の関係に焦りを感じ、ある日羽目をはずして酔いつぶれてしまう。  婦人警官のオルネッラは、優しく真面目だと思っていた夫の浮気現場を目撃し、腹いせに交通違反の取り締まりに精を出す。ある夜同じマンションに住む憧れのニュースキャスターを見かけるが。  妻に逃... ...続きを見る
CINECHANの映画感想
2008/09/17 00:52
イタリア的、恋愛マニュアル を観ました。
ヒトは突然、恋に落ちるんです。そうあの感覚…いいですよね? ...続きを見る
My Favorite Things
2008/09/18 00:35
イタリア的恋愛マニュアル
イタリア的恋愛マニュアル 2005年 イタリア 監督 ジョヴァンニ・ヴェロネージ 出演 シルヴィオ・ムッチーノ 、 ジャスミン・トリンカ 、 マルゲリータ・プイ 、 ディーノ・アッブレーシャ ...続きを見る
いろいろ日記
2008/09/18 07:12
イタリア的、恋愛マニュアル
 『恋をしましょう! それは人生を楽しむレシピです。』  コチラの「イタリア的恋愛マニュアル」は、4組の世代の違うカップルの恋愛模様をオムニバス・リレー形式で描く、イタリアで大ヒットした珠玉のラブコメディです。2005年製作の本作は、すでに2007年に続編も製作... ...続きを見る
☆彡映画鑑賞日記☆彡
2009/05/26 21:34

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。TBありがとうございました。
確かに最近はイタリア映画が公開される本数は減ってますね。ヴィスコンティ、フェリーニなど、イタリア映画全盛期もあったんですけどね・・・。

で、この「イタリア的、恋愛マニュアル」ですが、最初と最後のエピソードが好きですね。特に最後。このエピソードがラストなので、映画を観終わった後の気持ちが温かくなりました。
mayumi
2008/09/16 01:01
>mayumiさん、よーこそ、シネワンの世界へいらっしゃいませ!!また、トラコメ感謝です。

そうですね、60〜70年代のヴィスコンティやフェリーニなどのイタリア映画は大好きです。最近、あまりイタリア映画が日本に輸入されないというのは残念ですよね。日伊協会の団体などが、もっと頑張ったらいいのに、なんて思ったりして(笑)。

本作は、やはり第1話と第4話が気に入りました。第2話と第3話も、記事中でもっと詳しく書こうと思ったのですが、あまりにも長くなるのと、ぼく自身の気力がなくなってしまったので割愛してしまいました。最後のエピソードは悲劇のかたまりのような小児科医だったけど、ラストで最愛の女性にめぐりあえるというストーリーで心が温まりましたよね。

それでは、また当ブログに遊びにきてくださいね^^;♪
D.ギルモア
2008/09/16 02:54
TBありがとうございました。

>フランスを中心に起きたヌーヴェル・ヴァーグ運動に呼応して次々とイタリアで制作された60〜70年代のヴィスコンティらの映画史に残る数々の名作も忘れることはできない。

仰るとおりそうですね。
私も一時嵌まっていましたよ〜。

すべてが「ビューティフル」なんですよね…。そしてあのゆったりした時間の流れといい、ハリウッドとは一線画した世界観がきっちりありますからね。

物悲しさと、癒しが混在しており、いい感じでしたね。
moriyuh
2008/09/18 00:40
>moriyuhさん、シネワンの世界へいらっしゃいませ!!また、トラコメ感謝です。

そうですね、60〜70年代のイタリア映画っていいですよね。やはり、持論によると、映画とはその国の文化すべてを表すものだと思っています。

イタリアという国は、ルネッサンス文化の精神が今日まで連綿と続いているような気がします。だからアメリカという「新興国」に比べたら、奥深いものがあると考えています。これはイタリアに限らずフランスやドイツ、英国、スペインなど欧州全体についてもいえることではないかと思います。<物悲しさと癒し>ってありますよね。

それでは、また当ブログに遊びにきてくださいね^^;♪
D.ギルモア
2008/09/18 02:28
イタリア文化って馴染みが薄いので、興味深く見れました。
イタリア人って、ジローラモみたいな人ばかりでないと判って、ほっとしたり。
続編できるのなら、見てみたいですね。
イタリアものは、川崎チネチッタで見るのが一番ですよ。
ひらりん
2008/09/19 02:53
>ひらりん、おひさ&毎度です。

ほんとにイタリア文化っていいのね。ルネッサンス期から続いた伝統文化というか、素晴らしいと思うんよね。また、めちゃくちゃお洒落といった感じがするんよね。車でもフェラーリとかアルファロメオなどとか。服だったらアルマーニなどなど。靴もいいしね。

本作の続編って楽しみだよね。また大笑いさせてくれるようね作品を期待しているのだけど。

ぼくは元々、東京出身のヒトなのだけど、川崎って行ったことがないんだよね。でもチネチッタって名前がいいよね。いかにもイタリアしてるって感じがするもんね。フェリーニの作品のタイトルにもありましたよ^^;♪
D.ギルモア
2008/09/19 03:45

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